【減圧脱水装置 Umie】~スクラバー、集塵機とその排水処理 ~
減圧脱水装置 Umie神戸陸上営業チームの阪口です。
人類は地球温暖化対策や脱炭素社会を進めるべく、大きな変化に直面しています。
かつて戦後の高度経済成長期を経て「公害」という名が相次ぎ、特に水質汚染が問題となる時代を迎え、1968年 ばい煙規制を強化する「大気汚染防止法」が制定されましたが、時代が移り変われば大気汚染の規制対象にも変化が起こりました。
今、規制を受けている主な物質は、ばい煙、揮発性有機化合物、粉塵、人の生活環境に被害を及ぼす恐れがあるアンモニアやフッ化水素などの特定物質、窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(Sox)などの有害大気汚染物質が挙げられます。
これらは工場や事業場における事業活動や私も使用している自動車により排出されるものです。事業場などでは、このような物質で大気を汚染させないための施策を講じておられます。
そのひとつがスクラバーや集塵処理と言えます。
今回はスクラバーや集塵処理について少しお話ししたいと思います。
様々な業種の工場では、臭気にまつわるものや製造過程で発生する人に影響を与える物質などがあります。これらを局所的に大気に放出しないようスクラバーや集塵機などが活躍しています。
代表的なスクラバーでは、水を循環してその水に空気中に浮遊する有害物質や臭気を溶け込ませ、系外への汚染を防止しています。粉塵などは集塵機で回収します。
しかしながら、スクラバー循環水も汚染してきます。集塵機フィルター(モジュール)も洗浄が必要で、それら汚染水は排水処理となります。
一般的にはスクラバー循環水や集塵機モジュール洗浄水は、アルカリ剤や凝集剤などを添加して凝集沈殿させて沈殿物をスラッジ化して脱水機で処理しますが、脱水ろ過液は排水基準上、放流できないことが多く、更に排水処理が必要となってきます。
大量の薬剤を使わない、蒸留法で行えば二次処理も必要なくなる場合も多いです。
ここで、弊社の蒸留法による減圧脱水装置Umieの参考処理データを紹介させていただきます。
スクラバー廃水例.1 | スクラバー、集塵廃水例.2 | |||||
分析項目(mg/L) | 原水(mg/L) | 回収水(mg/L) | 分析項目(mg/L) | 原水(mg/L) | 回収水(mg/L) | |
水素イオン濃度 | 7.2 | 9.4 | 水素イオン濃度 | 11.2 | 10.2 | |
生物学的酸素要求量 | 1520 | 180 | 生物学的酸素要求量 | 2800 | 260 | |
化学的酸素要求量 | 1330 | 480 | 化学的酸素要求量 | 25800 | 160 | |
浮遊物質 | 2340 | <2.0 | 浮遊物質 | 5.8 | <2.0 | |
ノルマルヘキサン抽出物質 | 1710 | 8.5 | ノルマルヘキサン抽出物質 | 10.2 | 6.4 | |
蒸発残留固形物量 | 43300 | 10.8 |
集塵機モジュール洗浄廃水例.1 | 集塵機モジュール洗浄廃水例.2 | |||||
分析項目(mg/L) | 原水(mg/L) | 回収水(mg/L) | 分析項目(mg/L) | 原水(mg/L) | 回収水(mg/L) | |
水素イオン濃度 | 4.8 | 5.2 | 水素イオン濃度 | 5.3 | 8.2 | |
生物学的酸素要求量 | 1040 | 110 | 生物学的酸素要求量 | 5200 | 120 | |
化学的酸素要求量 | 2200 | 50 | 化学的酸素要求量 | 1440 | 62 | |
浮遊物質 | 1830 | <2.0 | 浮遊物質 | 1620 | <2.0 | |
ノルマルヘキサン抽出物質 | 7330 | 7.0 | ノルマルヘキサン抽出物質 | 4820 | <2.0 |
ご覧いただくと、排水基準項目である生物学的酸素要求量や化学的酸素要求量などが、参考データの通り、低減できていることがわかっていただけると思います。
弊社では、実機テストの前にラボテストを行い、加熱蒸留時の廃液性状変化や濃縮倍率の見極めなどを確認し、報告書を提出させていただきます。
ラボテストの作業は無料で対応しております。
凝集沈殿や活性汚泥法などの排水処理ではない、減圧脱水装置Umieの導入をご検討をされてはいかがでしょうか。
スクラバー廃水や集塵機洗浄廃水の処理のご相談については、是非一度お問い合わせいただきたいと存じます。ご連絡をお待ちしています。
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減圧脱水装置 Umie