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【減圧脱水装置Umie】~塩浴(ソルト)熱処理洗浄廃水の処理~

減圧脱水装置 Umie

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神戸陸上営業チームの阪口です。
今回は塩浴(ソルトバス)熱処理についてお話しさせていただきます。
熱処理は鉄鋼など金属製品を製造する上では必要な手法で、強度・耐衝撃性・耐食性・品質などを高めるため、加工においては欠かせない技術です。
鋼の熱処理用炉には電気炉・油炉・ガス炉・塩浴炉などがあり、加工目的に応じて焼入れをおこないます。

塩浴熱処理は、一般的な電気炉やガス炉と違い、塩浴剤を加熱して液化させ、加工物を浸漬させて熱処理する方法で、空気による酸化防止や均一な熱処理が行なえ、歪みや寸法・変形を最小限に抑えることができる代表的な熱処理技術です。
塩浴(ソルト)熱処理のしくみは以下となります。

このように塩浴熱処理は優れた熱処理方法ですが、加工物を覆った塩浴剤を洗浄する作業が必要となります。
錆が発生しないよう十分な洗浄をおこないますが、洗浄液は非常に塩濃度の高い廃液が発生します。

ここで蒸留法による塩浴洗浄廃水処理の参考テスト例を紹介させていただきます。

熱処理塩浴洗浄廃水テスト例.1 熱処理塩浴洗浄廃水テスト例.2
分析項目(㎎/L) 原水(mg/L) 回収水(mg/L) 分析項目(㎎/L) 原水(mg/L) 回収水(mg/L)
水素イオン濃度 12.5 8.2 水素イオン濃度 9.2 4.6
生物化学的酸素要求量 1100 10 生物化学的酸素要求量 10 3
化学的酸素要求量 14000 8 化学的酸素要求量 1600 5
浮遊物質 190 <2.0 浮遊物質 8.5 <2.0
ノルマルヘキサン抽出物質 92 <5.0 浮遊物質 6 <2.0
窒素含有濃度 3120 <1.0
アンモニア性窒素 <0.5 <0.5
硝酸性窒素 1020 <0.5
亜硝酸性窒素 1350 <0.5
熱処理塩浴洗浄廃水テスト例.3 熱処理塩浴洗浄廃水テスト例.4
分析項目(㎎/L) 原水(mg/L) 回収水(mg/L) 分析項目(㎎/L) 原水(mg/L) 回収水(mg/L)
水素イオン濃度 12.2 7.5 水素イオン濃度 9.5 9.8
生物化学的酸素要求量 230 9 生物化学的酸素要求量 12 <1.0
化学的酸素要求量 7400 3 化学的酸素要求量 7800 5
浮遊物質 50 <2.0 浮遊物質 18 <2.0
ノルマルヘキサン抽出物質 <2.0 <2.0 ノルマルヘキサン抽出物質 <1.0 <1.0
窒素含有濃度 17500 <0.5 窒素含有濃度 15600 20
硝酸性窒素 12300 <0.2 電気伝導率(μS/㎝) 88300 60
亜硝酸性窒素 7000 <0.2
塩分濃度 123000 10
電気伝導率(μS/㎝) 82600 8

塩濃度10%以上の高い洗浄廃水には、処理工程により窒素や硝酸、ホウ素なども含有している場合があり、それらはイオン化しているため減容するには蒸留法が適しています。
また、イオン化物を除去した回収水は生物化学的酸素要求量BODや化学的酸素要求量CODも低く、電気伝導率も純水~水道水レベル以下となるため、塩浴剤製造用サイクル水など、多用途への再利用が可能となります。
※本テスト例は参考値であり、廃水性状や成分により異なる場合がありますので、テストが必要です。

弊社では、このように濃縮すると結晶物や固形物が析出する廃水処理は、減圧式蒸留装置をご提案させていただいております。
装置の処理工程については、簡単ではありますが以下のような工程となります。

減圧脱水装置Umie】概略フロー

お客様の要望内容をお聞きし、ラボテスト(無償)や実機テスト(有償)を行ない、適した処理方法をご提案及び協議することで案件の解決に全力を尽くしております。
廃水に関するお問合せやお困り事、装置について詳しく知りたいなど、何なりとお申し付けください。
ご連絡をお待ちしております。

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