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【減圧脱水装置 Umie】~ ダイカスト加工技術とその廃水 ~

減圧脱水装置 Umie

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神戸陸上営業チームの阪口です。
皆さんは「ダイカスト」ってご存知でしょうか。
これをお仕事にされている方々は“何を今さら!”と、お思いかもしれませんが、少しの間お付き合いください。

ダイカストは鋳造技術のひとつです。
鋳造とは金属などを溶かして成型した型に流し込んで冷やして固める技術です。鋳造にもいろいろな技法があり、生型といわれる粘土と離型剤を混ぜ合わせた型法、発泡ウレタンと砂型、金型、ろう・石膏型、そしてダイカスト法があります。
今回はこの中のダイカスト法とそれから発生する廃水についてお話しさせていただきます。

ダイカストとは非鉄金属合金を金型に溶かし入れ、成型する技術で、主にはアルミニウム、マグネシウム、亜鉛などの素材を使用します。
ダイカスト製品は、身近なものでPC本体・家電製品や自動車部品などさまざまな製品に活かされています。特徴としては、大量生産・薄物部品・高精度・複雑形成・仕上りなど、総合的に優れた技法といえます。
※実は鋳造に無くてはならない材料に離型剤がありますが、離型剤については別の機会にお話しさせていただきます。

そんなダイカストですが、やはり製造すれば自ずと排せつされるものがあり、その工程廃水が発生します。
特徴的には排水基準項目のBOD(生物化学的酸素要求量)、COD(化学的酸素要求量)、浮遊物資、ノルマルヘキサン抽出物質(油分の指標)の数値が高い廃水です。
一般的な処理方法としては凝集剤によるフロック凝集と上澄み液の生物処理(バイオ処理)となりますが、凝集汚泥(90%が水分)処分や設備経費として薬剤費や生物処理維持管理費などの高額な費用が掛かります。

また、これら廃水はエマルジョン化(乳化)しており、凝集剤による凝集分離ができないケースが多々あり、一般的な排水処理が不可能な場合もあります。内情をお聞きすると結果的には全量産業廃棄処分されているお客様が多いです。

ここで、蒸留法による減圧脱水処理のダイカスト加工廃水の参考事例をご紹介させていただきます。

ダイカスト加工製造廃水例.1 ダイカスト加工製造廃水例.2
分析項目(mg/L) 原水(mg/L) 回収水(mg/L) 分析項目(mg/L) 原水(mg/L) 回収水(mg/L)
水素イオン濃度 4.5 5.6 水素イオン濃度 5.1 4.6
生物学的酸素要求量 16800 480 生物学的酸素要求量 520 87
化学的酸素要求量 12400 120 化学的酸素要求量 560 58
浮遊物質 2670 <2.0 浮遊物質 74 <2.0
ノルマルヘキサン抽出物質 245000 2300 ノルマルヘキサン抽出物質 180 5.0
ダイカスト加工製造廃水例.3 ダイカスト加工製造廃水例.4
分析項目(mg/L) 原水(mg/L) 回収水(mg/L) 分析項目(mg/L) 原水(mg/L) 回収水(mg/L)
水素イオン濃度 5.5 8.3 水素イオン濃度 7.2 7.8
生物学的酸素要求量 1200 76 生物学的酸素要求量 340 32
化学的酸素要求量 8560 87 化学的酸素要求量 670 40
浮遊物質 4650 <2.0 浮遊物質 270 <2.0
ノルマルヘキサン抽出物質 4230 5.0 ノルマルヘキサン抽出物質 1340 12
窒素含有量 120 14 窒素含有量 35 <2.0
燐及び化合物 37 5.0
ダイカスト加工製造廃水例.5 ダイカスト加工製造廃水例.6
分析項目(mg/L) 原水(mg/L) 回収水(mg/L) 分析項目(mg/L) 原水(mg/L) 回収水(mg/L)
水素イオン濃度 9.4 7.6 水素イオン濃度 6.8 7.2
生物学的酸素要求量 2100 25 生物学的酸素要求量 250 12
化学的酸素要求量 12400 10 化学的酸素要求量 620 10
浮遊物質 2570 <2.0 浮遊物質 52 <2.0
ノルマルヘキサン抽出物質 46700 <2.0 ノルマルヘキサン抽出物質 82 <2.0

原水を減圧下で加熱し、蒸発させたものを熱交換器で凝縮し、液化させて回収水と濃縮水に分離します。参考データは処理前の原水と分離回収した水の成分データです。
弊社の廃液を減容化させる減圧脱水装置Umieの概略フローと実機テスト機をご紹介致します。

フロー図
Umieフロー図
Umieテスト機
Umieテスト機

弊社では、実機テストの前に先ずはラボテスト(無償対応)で蒸発時の性状変化や濃縮倍率の見極めなどを確認させていただき、結果内容をご報告いたします。

廃水の減容化をお考えのお客様は、是非コンヒラにお声掛けください。
ご連絡をお待ちしております。

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