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【付加価値について】

2025/08/20|社員ブログ

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開発設計チームのYです。入社して4か月の新人です。
少しずつ仕事や会社の雰囲気にも慣れてきて、上司や先輩方の話も理解できることが増えてきました。
その中で、よく耳にする言葉があります。それが「付加価値」。
私は前職で約10年間、機械設計の仕事に携わってきましが、社内設備の設計が多く、社内の生産ラインや装置の改善、効率化に力を入れてきました。そういった環境では「付加価値」という言葉にあまり触れる機会は多くなく、「要求仕様を満たす」ことが最優先でした。
しかしコンヒラは、自社で設備を開発し、お客様に使用していただきますので、ものづくりにおける価値の考え方や、お客様にどう喜んでいただけるかという視点が強く求められているのだと感じています。

私はジン(お酒)が好きなのですが、ジンの世界にも各ブランドが独自の個性を出すために工夫を凝らしています。ジンはもともとシンプルな蒸留酒ですが、その工夫の仕方がとても面白くて、「付加価値」という言葉にぴったりだなと思います。
例えば、「アルケミスト」というジン。
名前の通り、錬金術師という意味です。

なぜ錬金術かというと、蒸留酒は古代の錬金術から生まれた蒸留技術がシルクロードを介して東西に広がり、改良されながら発展してきました。錬金術師たちは蒸留によって「生命の水」を追い求め、それがやがて現代の多様な蒸留酒の起源となったのです。

「アルケミスト」というジンは、シルクロードを旅していた錬金術師の知識と技法を現代に再現しようというコンセプトで、ボトルのキャップは錬金術師の帽子の形をイメージしているそうです。そして何より面白いのは、その製造方法。錬金術は古くから満月の夜に行われていたという伝承があり、それを再現するために、このジンは満月の夜にしか蒸留しないのです。効率を犠牲にしてまで守られるこだわりですね。
毎日蒸留してもっと安く販売ほしいところですが、これが「付加価値」となっているのではと思います。
さらに私が驚いたのは「MOON」というジンです。

MOONジンはなんと、原料と一緒に月の隕石の欠片(NWA 8277 Lunar)を蒸留器に入れて作られるという、まさに宇宙規模の発想のジンです。一度蒸留に使った欠片は、再利用されません。もちろん隕石から成分が溶け出すわけではありませんので、味や香りには何も影響しないと思います。これを飲んでもセーラームーンやオオカミ男にはなれません。

いずれも月にちなんだ物語と味の個性があり、飲む人にとってはただのお酒ではなく、特別な体験としての価値を感じられるのです。
こうしたジンの世界を見ていると、「付加価値」は単なる機能や性能だけでは無いなと思います。味だけなら他にも美味しいジンはありますが、そこにストーリーやロマンが加わると「これを飲みたい」「誰かに話したい」と感じさせる力が生まれるのです。
私の仕事である機械設計も、同じように考えることができると思います。ただ「機械を設計して動かす」だけではなく、その機械が使われる現場や人々の暮らし、仕事の流れまで考慮し、そこに「付加価値」を加えることが重要なのではと思います。
入社4か月、まだまだ学ぶことばかりですが、「付加価値」を追求し、頑張っていきたいと思います。

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