【追究】
2015/11/16|社員ブログ
開発設計チームの松本です。
近年、我が社は船舶機器だけではなく陸上向けへ販売活路を見いだす為、商品開発をしており業態が変化しています。
私が開発設計の担当とさせていだだく案件も陸上向けが多くなってきており、新商品の為、わからない事や新しい発見があります。テストをしても上手くいかなく、何故だろうと考えることも多く、悩みます。
アドバイザーである技術顧問の力をお借りしたり、ネットで検索したり、それでもわからない場合は予測・想像の範疇になってきます。それらを総合し追究して試行錯誤していく必要があります。
先日、太刀魚の船釣りに行く機会があったのですが、開発設計での「予想し追究する」という点で相通じるものがあると思いました。
船釣というのは朝早く、早朝6時に明石から出船します。大阪湾の沖合まで30分くらいです。狭い大阪湾でも沖合まで行けば陸地ははるか彼方になります。
道具ですが、錘(おもり)も釣り糸も決まった号数を使用しないとルール違反になります。何故だか分かりますか?それは潮の流れが影響しています。多いときで一船に20人以上乗るため、錘が各個人バラバラだと潮の流れで軽い錘は流され易くなり、他人の糸に絡まってしまいやすくなります。また、糸の太さも太いほど流れの影響を受けやすくなります。釣り場の水深も深く(60~100m)、深くなればなるほど影響も大きくなります。
地上では重い錘も水中では浮力により軽くなり、かつ水の抵抗を受けます。真下に落とした錘も数秒立てばとんでもない方向に糸が向いています。潮がどう動いて船がどう動いているか等、想像すれば分かりますが、最初は面食らいました。そういったことに気を付けながら錘を底深くおろしてはあたりを待って、ヒットした時には周りに少し気を遣いながら巻きあげてという釣りをしなければなりません。
物事がどう動いているのか、またこうした場合どう変化するのかなど、観察し想像しながら追究していく。なかなかいい考えが出ない時もある。予想通りにいかない時もある。しかし追究していく必要があります。そういう場合、いい考えが出たとき、予想通りにいったときは喜びも一入(ひとしお)です。
最近の水切り油切り装置の機器構造改善も、こうした予測・想像の追究からの気づきでした。
この先も陸上向け機器のニーズはどんどん出て来るでしょうし、それに対する設計開発も必要となります。
想像・予想しながら製品トラブルを予見し、また予想・結果をとことん追究できるように開発力をつけて、お客様に喜んで頂ける商品つくりに貢献していきます。