【ことば】
2018/07/20|社員ブログ
本社営業第一チームの橋田です。
先日息子に、私が小さい頃に読んでもらっていた絵本を読んであげようと、何冊か引っ張り出して読んであげました。すると、今では使わないような言葉の言い回しや、意味すら分からないような名詞が出てきてビックリしました。おそらく、私が子どもの頃は普通に使われていた言葉が、時とともに変化したり、消滅したりしたのでしょう。
そう言えば、数年前のことですが、テレビを見ていると、有名な芸能人の方が、「全然良いですね。」と言って違和感を感じたのを今でも覚えています。なぜなら、「全然」に続く言葉は否定語だと思っていたからです。しかし「全然」について少し調べてみると、もともと「すべて」「すっかり」という意味があり江戸時代から昭和中期までは肯定用法で使用されており、芥川龍之介や夏目漱石といった明治の文豪の作品には「全然+肯定形」の用法が頻出しています。それがいつの間にか、「全然+否定形」で浸透するようになり、現在に至っているようです。
面白いのは、言葉の変化というのは、日本語に限らず英語も変化しているとカナダ人の友人から聞いた事があります。ヒトの生活は共通して常々変化し、変化していく生活の中から新しい感情や感覚が生まれ、言葉が生まれ、浸透していくのだと思います。
今回、私が小さい頃読んでもらっていた絵本の言葉が古いと感じたように、現在私達が普通だと思って使っている言葉は、もしかしたら次の時代では古いと感じるのかもしれません。ただ、今のこの時代において、なるべく美しい言葉を使っていけるよう、仕事上でも気を付けていきたいです。