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円高と貿易立国日本

2009/10/20|会長ブログ

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戦後の焼け野原時代より外貨不足、機材不足、資源不足、食料不足などは厳しく、合言葉として「貿易立国日本」が定着しました。

今日状況は大幅に変化、わが国は先進国でありGDPは世界2位であります。

社内の意識においても、交流先関係者との会話においても、日本の貿易依存率は80%ぐらいと思っているらしいことが最近分かりましたが、異常です。本邦の貿易依存は15%が実態です。数年前までは10%ぐらいで意識と実態はかなり違うようです。

主要なGDPの内訳は貿易15%、個人消費60%、と民間設備投資政府公共投資です。新政府は内需拡大を指向しました。故に円高介入はしない方針です。正しい選択でしょう。

円高は輸出産業に不利で一時代は積極介入し円安誘導しましたが正しい政策とは言えなかったでしょう。
ニクソンショック以来為替は円高傾向が継続、360円が今や90円内外です。円高当初は政界民間を問わず国の将来が危ういとの思いで充満しましたが、円高に対し冷静にご判断したのは昭和天皇ぐらいかと思います。「円高は国力の評価です喜ばしい事である」と側近に言われたそうです。陛下は正しかったのです。

円高メリットは食品輸入依存率が60%強、原油、石炭、鉄鉱石、希少金属などは略100%輸入です。
更に軽工業製品である衣料品、玩具、日用品など商店街で見かける商品の大部分が輸入品です。電気製品も例外ではありません。
これらは円高即安価で生活を楽にしてくれます。生活物資がやすくなるからで、所得は実質の増加です。

円高デメリットは、輸出産業にとって海外での価格競争上不利、利益減を意味し株価に影響しますが輸出品の原材料は輸入品が多く、輸出品の部材なども輸入品の比率が多くなっています。トヨタ、ホンダ、ソニーなど国際グローバル産業は海外生産もかなり多く、報道で言われているほど悪影響はありません。国際的分業体制が変化しているのです。本邦の輸出産業の主体は電気製品を作る機械、自動車を作る生産機械、IT産業の製品を作る機械です。言い換えればアメリカの自動車産業の生産設備は日本製、韓国のサムソン、現代の生産機械は日本製であり、アメリカ、中国、韓国が輸出を増やせば増やすほど日本から生産設備を買ってくれます。このような製品は価格競争が余り無く中国、韓国他日本にとって貿易赤字は決して問題にはなりません。

今や世界的なデフレです。
景気対策の為世界中でインフラ工事が始まりました、原子力発電太陽光、太陽光発電、高速鉄道。水産業、省エネ産業などです。これらは日本が最も強い産業であり技術です。日本産業の心配は無意味です。
日本に合わない産業は自然と淘汰され他産業に移行をするでしょう。アメリカ、英国は今や第2次産業は殆ど無く、農業である第一次産業と第三次産業特に金融、大規模小売店などが主な産業です。

新聞他報道で日本は多額の借金(国債)をしています。
赤ちゃんまで含め1人当たり600万円の借金ですが、この表現は間違いだそうです。この債権は金融機関経由日本国民より借りています。
したがって国民は600万円強も国に貸し付けていると表現すべきだそうです。

アメリカも多額の国債を発生させていますが、外国特に中国、日本より借りているのです。その気になれば中国も日本も米債を売ることでアメリカをハイパーインフレに追い込み叉、デフォルトに追い込み国家破産にも出来るわけです。しかしそのようにはなりません。日本、中国も膨大な資産を失う事は無論、世界大恐慌の犯人になるからです。

どうか理解してください、円高は決して悪い事ではありませんし、貿易依存が大きすぎる訳でもありません。心配する事はないのです。

会社経営には年度始めには(計画、実行、検証、改善)先ず計画を立案しますが、正しい情報分析による計画でなくてはなりません。
世の現象を正しく認識し特に我社の社員にとっては37期直前の時期です。期待できる計画をしてください。今回はそのためのブログです。

世の動きを勉強したい人は本屋のビジネスコナー行けば教材は売っています。本ブログは過去数ヵ年の読書のおかげによるものです。

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山本太郎

社長の山本太郎です。仕事に対する考え、日々の取り組みをSNSでも発信しています。
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