【ベトナムのロックダウン】~現地工場の戦い~
2021/10/28|海外調達:ベトナム
貿易チームのグエンバンドンです。コロナ禍でベトナムではロックダウンをおこない、工場の生産活動に影響があるのでは心配するお客様もいらっしゃるかもしれませんので、ベトナムの現時点のコロナ感染対策状況と現地工場のコロナとの戦いを紹介したいと思います。
ベトナムでは地域差はありますがロックダウンは実施されていました。特に、コロナ感染が激しく拡大したベトナム南部では2ヶ月以上もロックダウンされていたところもあります。コロナ禍の中で、ベトナムでは全国の各省・県・市の境界をしっかり感染防止対策していて、他の省・県・市の中に入る場合は公安局が発行した「通行証」が必須となっていました。
また、新型コロナウイルス感染症対策として「3つの現場」「1つのルート・2つのスポット」体制を確保できる企業のみが営業の継続を認められていました。
3つの現場とは、「現場での生産」「現場での食事」「現場での休憩・宿泊」のことで、工場内で食事も宿泊もすることを意味します。
1つのルート・2つのスポットとは、「1つのルートのみを通って労働者を住居(社員寮やホテルなどの宿泊施設)から生産現場に輸送すること」です。
3つの現場(工場での宿泊用テント)の写真
ロックダウンされた時、原材料の調達が難しくなり、「3つの現場」の実施にかかる経費、労働者への金銭的な負担などの理由で、生産を維持しながら労働者の安全を守るのは、生産企業にとって本当に重たい試練でした。
当社は幸いに、ベトナム北部のハイフォンという地域にメインの取引先があります。隣の各省・県・市との境界はしっかり感染防止対策していて、市内の感染者数が少ないため部分的なロックダウンはありませんでした。また、原材料はほとんどハイフォン市内で調達していて、ハイフォン港では輸出入活動は普通に行われていましたので、生産活動・輸入に影響はありませんでした。南部の地域でも取引工場があり、納期が遅れたものもありましたが、余裕をもって早めの注文をしていましたのでお客様の要求には間に合わせることができました。
以前までは、ベトナムのコロナ感染対策は「ゼロコロナ戦略」でしたが、現在ではコロナとの共存の方針に切り替えしていますので、今後は流通が良くなりベトナムの経済は回復していくと期待しています。
現時点では、ベトナム訪問をするのはまだ時間がかかって難しいですが、当社はZoomなどでのリモート検品や打ち合わせをしているので、現地訪問ができなくても案件を進めることができています。ベトナムでの製品を調達希望する方がいれば、ご遠慮なくご連絡ください。色々なものが値上げしていて大変な状況ですので、何か力になれることがあると思います。
よろしくお願いいたします。