【皆が壁を乗り越えるために「壁を低く分割する」】~経営理念の実現を目指して~
2023/06/01|社長ブログ
社長の山本太郎です。
前回のブログでは、壁を自ら挑戦し乗り越え続けることができる人が、ほんの僅かしかいないこと紹介しました。
しかし、これでは一部の方しか壁を乗り越えられないため、当社の経営理念「全社員の幸福の実現を追求する」ことに矛盾してしまいます。そこで、補足として当社ではどうやって、みんなで壁を越えていこうとしているのかご紹介します。
題名を見て、お気づきかもしれませんが、その答えは「本人が少し無理すれば越えられそうと思える高さまで壁を下げること」です。それをするのは本人より会社、上司、先輩の役割が大きくなります。すでに過去いくつも大きな壁を越えた上司や先輩は、どうしても「なぜ、これくらいの壁が越えられないの?」と自分の経験を元に話してしまいますし、イライラしてしまいます。しかし、当の本人からすると「乗りこえられそうにない壁に見える」ので、多くの方が超えようとチャレンジする気がなくなります。私の感覚では、「私には乗り越えるのが無理な壁だ」と思った人で、それでも「自分を信じてやってみよう」と思えるのは20%程度で、残り80%の方はチャレンジすること自体を諦めてしまいます。
もし、一旦諦めかけた人が、この壁を越えようとするなら、一つには「上司、先輩が無理やりやらせる」方法があります。このときの反応には2通りあります。そのうちの1つとして、本人がプレッシャーを楽しめるタイプなら、「やってみるか」と動き出し、結果壁を越えていきます。
しかし、プレッシャーが苦手なタイプの方は、かなりのストレスを本人が持つことになりますし、更にプレッシャーをかける上司、先輩側も、本人から「反発、受け流し」されて、逆に「なんで、壁に挑戦しないんだ」と強いストレスを持つことになります。このパターンはプレッシャーをかける側、受ける側双方とも関係性が壊れていくリスクが高くなります。
そこで今回紹介するもう一つの方法が「越えられそうな高さまで下げる」という方法です。ただし、この方法は時間がかかるのでそれを前提に進める必要があります。実は私自身もこれに気づいたのは最近の話で、ネッツトヨタ南国の横田英毅氏に教えてもらったことがきっかけでした。横田氏はこれを「小さな成功体験(小さな壁超え)を積ませれば、どんな人も変わり続けることができる」と教えてくれました。
最近当社では「社員エンゲージメントの向上」について昨年から試行錯誤が始まりましたが、エンゲージメントのスコアが低い方は、「本人が乗り越えられないと感じている壁を、無理やり こうやったら越えられるからやりなさいと強制したり、本人の方法を全否定してやらせようとする。または、壁の前で立ち尽くしている人を放置する」といったときに低スコアになっているようです。よって、当社が経営理念を実現するために、このような人たちも壁を越えていけるようにすることが必要だと気づきました。
さて、ここまで長くなりましたが、まとめとして、どうすれば全社員一人一人が自分なりに壁を乗り越えていくことができるかは以下の三つだと考えられます。
その1)高い壁を越えられる人は、先陣を切って挑戦できるよう、会社がリスクを許容、カバーし認め、応援すること。
その2)そして高い壁を見て尻込みする人には、プレッシャーをかけて燃えるタイプなら、適度なプレッシャーをかけること。
その3)高い壁を見て尻込みする人で、かつプレッシャーが苦手な方は、先に高い壁を越えた上司、先輩、仲間が低い壁に分解して本人が超えられるようにサポートすること。
このような会社を目指してまいります。
また、「小さな成功体験を積めば壁は誰でも越えられるようになる」と気づかせていただいた、ネッツトヨタ南国の横田英毅氏にこの場を借りて改めてお礼申し上げます。