【改めて「理念」について考えよう】~経営理念の実現を目指して~
2023/12/01|社長ブログ
社長の山本太郎です。
会社では経営理念という言葉が良く聞きますが、多くの会社で経営理念についてあまり深く考えて、日常使うことも少ないと感じています。そのため「理念」と言われると、ほとんどの方は少し拒絶反応が出ると思います。例えば「なぜ働くの?=あなたにとって仕事の目的と意義は?」と聞かれると、「生活のために」とは答えると思いますが、もう一歩踏み込んだ自分なりの仕事に対する思い=理念まで掘り下げることは少ないと思います。
一つの例を紹介します。ここ数年増加した海外からのお客様が日本に来ると必ず感動してくれるのが「街にゴミがなく綺麗」ということです。でも日本人としては「当たり前」だと感じるはずです。
しかし、1964年の東京オリンピックまでの日本は、もう少し街中にゴミが捨てられていました。この東京オリンピック開催が決まってから生まれた理念(スローガン)が「世界中から集まる海外からのお客様に向けて、日本が文化的にも精神的にも誇れる国だとわかってもらい、結果として戦後失った日本人としての誇りも取り戻そう」というものだったと思います。
この理念のもと、特に東京では、住民による清掃活動、ゴミの収集システムの大幅な改善が次々と動き出し、今や世界に誇れる清潔な国の一つになっています。その後生まれた私たちの世代は、最初から街をきれいに保とうとする生活習慣に慣れて育っているので、今でもきれいに保たれています。
でも当時の「理念」から生まれた活動を知らないと、「なぜ日本の街がきれいなのか?」は個々人の価値観でバラバラに判断されるようになってきます。多くの方は「街をきれいに保つのは常識です。なんで、そんなこともわからないの?」と半分呆れながら言われてしまいそうです。しかし海外(国によるかもしれませんが)の街を見ると全く違います。なので「常識」とは個々人の価値観、育ち、環境によってかなり違うと考えるべきです。
そして、この理念(スローガン)を実現するために別のことも行われました。それは、言葉が通じなくても理解できる街のシンボルマーク(ピクトグラム)です。これは世界で初めて日本で生まれたものです。つまり、同じ理念からいろいろなアクションが生まれたのです。でも「東京の街がきれいなこと」と、「ピクトグラム」が同じ理念から生まれたことは案外知らないのではないでしょうか?
このように「理念」とは、「当たり前に感じる内容で、時代によって変わらない普遍性がある」ことが特徴です。そのため、理念が当たり前になってきて普段考える機会が薄れていきます。しかし「経営理念」を改めて自分なりの解釈でよいので理解し、社員同士で自分の解釈を互いに共有しあうことで、本当にやるべき(またはやめるべき)仕事が見えてくると思います。理念をきちんと考えれば「常識だから」という判断ではなく「理念に照らして正しいから」という判断ができ、チャレンジしたり、長い間行っていた仕事を中止したりする勇気も持てると思います。
どうでしょう。改めて自社の「経営理念」を日常業務に照らして考え、互いの解釈を意見交換してみてはいかがでしょう。古い理念から、次々と新しいイノベーションが必ず生まれてくると確信しています。